創業支援に力を入れる理由|再生の現場で学んだこと
こんにちは。なえむら総合会計事務所、公認会計士・税理士の苗村です。
当事務所では、相続や税務顧問と並んで、これから事業を始める方・始めたばかりの方の支援に力を入れていきたいと考えています。創業期の方を応援したい、と思っているからです。
なぜそう思うようになったのか。これまでやってきた仕事の話とあわせてお話しします。
企業再生の現場で過ごした4年間
会計士のキャリアは監査法人から始めましたが、自分には目の前の経営者と「どうすれば会社が良くなるか」を話す仕事のほうが合っていると感じ、企業再生を専門とする事務所に移って、4年ほど中小企業の再生支援に取り組みました。
当時は東日本大震災の復興という背景もあり、国が中小企業の再生を後押ししていた時期です。借入金の返済が難しくなった会社が、再生を支援する公的な機関に駆け込み、立て直せる見込みのある会社に専門家がついて、再生を進めていく。私は1件あたり2〜3か月ほどの案件を、4年間にわたり担当してきました。
仕事の中身は、おおまかに言うとこういう流れです。
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現状を把握する
借入金の返済が難しくなった会社を調査(デューデリジェンス)し、業績が悪くなった原因をつかみます。
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事業計画を作る
原因を踏まえて、金融機関に返済していくための事業計画を作り、承認を得ます。
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実行を見守る(モニタリング)
計画どおりに進んでいるか、経過を確認しながら伴走します。
「会社を何とかしたい」と思っている経営者と一緒に、業績が悪くなった原因と向き合い、返していくための計画を作る。そういう仕事でした。
「この後もお願いしたい」と言われて
再生支援は基本的に、事業計画を作って金融機関の承認を得るところまでが一区切りの仕事です。ただ、あるときから「この後もサポートをお願いできないか」と言っていただくことが続きました。「何とかしたい」と思っている経営者の役に、少しは立てているのかもしれない。独立を考えるようになったきっかけです。
もうひとつ、当時感じていたことがあります。地域のお客さんの数、つまりパイには限りがあります。公的な支援で1社だけが良くなれば、その分、周りの同業は苦しくなる。地域の中でパイを奪い合っているだけになっていないだろうか、と。それなら、自分の住む地域で、奪い合いではなく新しい事業を始める人を応援したい。相模原で事務所を開いた理由のひとつであり、創業支援に気持ちが向かう原点にもなりました。
会社は経営者次第
4年間の再生の現場で学んだことがあります。会社は、経営者次第だということです。
震災のような外的な要因で苦しくなった会社は、立ち直るきっかけさえあれば良くなっていきます。一方で、そうでない場合、再生への一番の近道は経営者自身が変わることでした。考え方も、行動も、です。
立て直しの支援は、いまも大切な仕事です。そのうえで、会社が経営者次第で決まるのなら、想いを持って事業を始める人が数字の面でつまずかないように、最初から伴走することにも大きな意味があるはずです。苦しくなってからではなく、始めるときから一緒に考えたい。
これが、私が創業支援に力を入れる理由です。
挑戦する人を応援したい
事業を形にしていくのは、どこまでいっても経営者ご本人の想いと行動です。そのうえで、その想いをうまく進めていくには、計画を立てて、実行して、数字で確かめていくことが大切になります。
それに、やりたいことを形にしようとしている人と話していると、やりがいを感じます。そういう人が増えて、育っていけば、地域も少しずつ良くなっていく。だから、始まりの段階から応援したいと思っています。
財務の面から、その部分を一緒に考えていく。それが私の考える創業支援です。
